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炎の使者の援護でなんとか互角に戦えているようだ・・・
しかし、気を抜けば一撃でやられかねない強さだ。
そう、今まで戦った相手の中で最強とも言える強さだった。
振り下ろす剣は重く、唱える呪文は強力、打ち込んでも完全に受け流される。
今までに体験した事の無い恐怖がじわりじわりと、胸の奥深いところから這い上がっ
てくる感じがする。
これが完全に頭まで上って来た時、それはどうなるか…
それは自分にもわからなかった。
すると突然今まで軽かった体が重くなった。
驚いて後ろを振り返る。
血だらけの男。
何が起きた?
自問自答してみる…答えなど返ってくるわけも無い。
自分の体が勝手に動いている。
何も考えれない。
なんだ?あれはなんだ?
混乱。今のサスケに最も良く当てはまる言葉だ。
ああそうか。自分は怒っている。
炎の使者を傷つけたであろう奴に。
胸の奥の何かがスッと消えた。
いや、正確にはそこにいる。
怒りで忘れているだけだろうと思った。
体の芯が熱い。