マサノブ君が私のほっぺたにキスした。
それからギュっと抱き締めてくれた。
「大好きだよ」と言ってくれた。
私の頭は展開の早さに付いていけてない。
恥ずかしくてマサノブ君の肩に顔をうずめている。
マサノブ君の匂いがする。どちらの心臓かわからないけど、ドキドキ聞こえる。
「…あ…俺、今さらだけど…初めてユキちゃん触ったかも。」
マサノブ君がそう言いながら腕を解いた。
「これで離れてた分は取り戻せたかな。」
恥ずかしそうにマサノブ君が笑った。
どうしてこんなに「好き」って気持ちを全身で伝えれるんだろう…。私はマサノブ君の半分以下しか彼に気持ちを伝えていない。
「あの、今日の分がまだ。」
私はそう言ってマサノブ君の唇にキスした。
すごく短くて一瞬だけだった。それでも心臓が壊れそうなくらいドキドキしてる。
「……!?ユキちゃん?」
マサノブ君は口元を押さえて後ろに尻餅ついた。
「ごめん…。」
恥ずかしくて顔を見れない。正座して下を向いた。
「いや、あの…嬉しすぎて。出来ればもう一回…。」
マサノブ君も私の前に正座している。
可笑しくてフっと笑うと彼の腕が肩に伸びてきた。