SLOW LOVE(34)

フラン子  2009-02-12投稿
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マサノブ君が私のほっぺたにキスした。
それからギュっと抱き締めてくれた。
「大好きだよ」と言ってくれた。


私の頭は展開の早さに付いていけてない。
恥ずかしくてマサノブ君の肩に顔をうずめている。
マサノブ君の匂いがする。どちらの心臓かわからないけど、ドキドキ聞こえる。

「…あ…俺、今さらだけど…初めてユキちゃん触ったかも。」

マサノブ君がそう言いながら腕を解いた。

「これで離れてた分は取り戻せたかな。」

恥ずかしそうにマサノブ君が笑った。

どうしてこんなに「好き」って気持ちを全身で伝えれるんだろう…。私はマサノブ君の半分以下しか彼に気持ちを伝えていない。


「あの、今日の分がまだ。」

私はそう言ってマサノブ君の唇にキスした。

すごく短くて一瞬だけだった。それでも心臓が壊れそうなくらいドキドキしてる。

「……!?ユキちゃん?」

マサノブ君は口元を押さえて後ろに尻餅ついた。

「ごめん…。」

恥ずかしくて顔を見れない。正座して下を向いた。

「いや、あの…嬉しすぎて。出来ればもう一回…。」
マサノブ君も私の前に正座している。
可笑しくてフっと笑うと彼の腕が肩に伸びてきた。

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