好きな人なら何でも許せる
そんな風に思えるのはきっと最初だけ
それに私は立場が違い過ぎる
話し掛けられるのは嬉しい
だけど内容にもよる
この日は最悪だった
奥さんの話に子供の話
貴方が楽しそうに話すからそれに笑って答えた
確かに笑える話だった
でも心は泣いていた
『何で私にそんな事話すんですか』と言ってしまえば貴方は意味が分からないだろう
例えそれで私の気持ちに気付いたとしてもただ困らせるだけだし空気を悪くする
だからひたすら我慢して笑った
嫌だった
思っていた以上に傷は深い
帰る時も家に帰ってからも消えなかった
私からどうこう出来る訳ない
そう確信してしまった
やっぱり許せない事はある
貴方は悪くない
そうは思っても貴方のあの楽しそうな笑顔を思い出すとどうしても喉の奥につっかえる物がある
分かってるよ
悪気がないという事も
私に恋愛感情を抱いてないという事も
話は聞いてあげる
いくらでも
我慢は出来る
私には貴方の話す内容を選ぶ権利はないから
だけどもしも私の気持ちに気付いて
貴方が少しでもその気持ちに答えてくれようとするならば
その時は私の傷をあまり深くしないように
私の苦しみを和らげてくれるように
そんな努力もして欲しい
そう思ってしまうのは私の我が儘だろうか