約束
「あっ…」
あたしは恥ずかしくて、顔を背けた。
「…なんかあったな」
「いやっ…あの…あたし…」
「わぁーったよ。話聞いてあげるから、とりあえず泣くな」
気付いたら、頬を涙が伝ってた。
慌てて拭くと、その人は笑った。
あたし、この人の笑顔好きかも。
…って
何言ってんの…
「あ、名前は?」
「村上沙悠です…」
「俺、吉岡弘樹☆よろしくな」
太陽のような眩しい笑顔に、少しドキドキしたってこと…
「話してみ?」
弘樹くんの言葉に頷いて、ゆっくりと話した。
途中何度も泣きそうになったけど、唇を噛み締めて我慢してた。
「そっか…」
「…なんか、ごめん」
「え?」
「だって…あたし勝手に喋って…」
「ふはっ」
あたしが言い切らないうちに、弘樹くんは噴き出した。
「俺が話してって言ったんよ(笑)んな気にすることねぇよ(笑)」
「うん(笑)そ〜だね」
不思議。
あたし、弘樹くんの笑顔に言葉にドキドキしてるよ。
なんでだろ。
…好きなんかな。
でもさ、好きな人くらいいるよね。