高校二年生の時に僕は初めて真剣に人を好きになった。
ある学年行事の時にたまたま一緒の係になったあの子…
それまで僕は緊張してまともに女の子と話ができなかった…
あの子と一緒の係になって僕が変わったのか、あの子が僕を変えてくれたのか…
放課後に二人残って話すのがすごい楽しみだった…
なぜかあの子とは緊張せずに話すことができた…
時間はたった三か月ぐらいだったけどすごく楽しかった…
行事が終わってしまうと話すこともなくなってしまうのだろうと思っていた…
行事が終わりこれで楽しい時間も終わったと思った………
………が!あの子か普通に話しかけて来てくれた!
普通の人なら当たり前のことかもしれない…でも僕からしてみると女の子から普通に話しかけられることは初めてでたまらなく嬉しかった!
それから毎日のようにあの子と話していた…
それだけじゃなくて他の女の子とも少しづつ話せるようになっていた…
僕は言葉にはしてないがあの子に感謝していた…そして初めて恋をしていた…
ただ告白はできなかった…あの子との関係を壊すのが怖かった…
三年生になって違うクラスにはなってしまったが廊下ですれ違う度にお互いが足を止めてくだらない話をした…
卒業が近付くにつれて思いは更に強くなっていった…
僕は考えた廊下であってお互いに声を掛け合うわけでもなく自然に会話が始まる…
もしかしたら本当にあの子と付き合えるかもしれない!告白しよう!
………そうは思ったがどう言い出していいかわからない…
そうこうしているうちに大学受験の時期が来てしまった…
あの子は女子大を受験…もしかしたら大学に行ってからの方がうまくいくだろう…
そう思って大学の結果から話をもっていくために合格発表の日を調べたがその日はもう休みで次は卒業式まで会えなかった…
僕は決めた!
合格発表から数日後…僕は電話を手に取ったその頃は携帯がなかったので自宅の電話番号を押した…
トゥルルルー
電話のコール音
(家族が出たらどうしよう…)
トゥルルルー
一分ぐらいは経っただろうか…それ以上待てなかった…
卒業式の日にしよう…
朝から緊張していた…おはよう!挨拶を交わす
卒業式が終わり帰る時に探したが見つからなかった…
僕の高校生活は片思いのまま終わった…