貴方の香水の香りを覚えた
貴方の煙草の匂いを覚えた
いつも隣にいると慣れてしまうけれど
ふとした時に私に届くその貴方の香り
妙な安心感
私も最近少し香水を付ける様になった
貴方に覚えて欲しくて
私の存在を感じて欲しくて
髪の色も変えた
少し化粧も変えた
大人の貴方に近付きたくて
私も落ち着いてみようかと思える様になったし
少し大人に見える様に背伸びをした
近頃は鏡を見る回数が増えた
別に自分が好きだからではない
自分を変えて自分を好きになりたかった
少しの変化に気付いてくれたらいいから
貴方に近付けたら努力は惜しまない
焦りを感じる
そんなに悠長に構えてはいられない
貴方は素敵な人だから
誰かに取られてしまいそうで
二番目ではなく三番目にもなれない様な気がしたから
焦っても仕方ないのに
選ぶのは貴方なのに
選ばれないかもしれないのに
貴方をいくら欲しがっても
貴方を独占しようとしても
結局は貴方が見てくれないと意味がない
だから頑張るんだと力を入れても私は何も変わっていないなと気付かされる
だって何も成長していない
自分のこの生き急いでいる感覚で思い知らされる
私は子供だなって
余裕がない
のんびりと構える寛大な心がない
強さがない
所詮
容姿を変えてみても
貴方に想われたくて大人の女性を造ろうとしても
中身が変わらないと意味がない
貴方はどんな人が好きなのだろう
もしもそれが聞けたら私はそこからまた頑張るのに
貴方の心の一部になれる様に懸命に努力をするのに