「…」
ロイはユミナとルイス、リリー、ロザラムが戦っている光景を見つめながら、無意識のうちに剣を自分の首筋に当てていた。
「あんた、何やってんのよ!」
ミリスはロイの行動に驚いて、剣を握っている腕を掴んだ。
「ミリス…姉ちゃん…」
ロイは我に返って剣を首筋から離したものの、どこか哀しげな表情で下を向いた。
「僕が死ねば良かったんだ…じゃなければ、こんな…」
「っ!」
ロイがそう呟いた瞬間、ミリスは平手で彼の頬を叩いた。
「何言ってんの!?あんたが死んで喜ぶのはあのユミナって女だけなのよ!私や姉さん、死んだリアちゃんやあんたのお父さんがそんな事望んでいるはずないでしょうが!」
「…姉ちゃん…」
ロイは下を向きながらぎゅっと唇を噛んで、拳を震わせた。
ロイとミリスがそんなやり取りをしている間に、ユミナはルイスの間合いに出来た僅かな隙を見つけ、彼の剣を弾くと、三人の囲いから脱出した。
「ちっ!」
ロザラムは舌打ちをすると、急いでユミナの懐に飛び込もうとした。
「ふふ…やってくれたわね…」
ユミナは邪悪な笑みを浮かべると、エネルギーを存分に吸収した光の塊を剣の切っ先から放出した。
「くそっ!」