天使と悪魔は人間が誕生した瞬間その人間に憑く
そして、彼らは憑いた人間からは離れられない
たとえどんなに憑いている人間を嫌がろうが彼らには離れる術を持たない
そして、彼らには役目があった
天使は人間を正義の道へと導くために
悪魔は人間を悪の道へと導くために
ラングエルとレンタントもその為に好美に憑いている
「あら、好美ちゃん。これから家に帰るの?」
そう話しかけて来たのは近所のおばさんだった
「好美、ちゃんと挨拶しましょうね」
ラングエルは好美の右肩に寄り添いそう言った
「別に挨拶しなくても良いじゃん、さっさと帰ろうぜ」
左肩に寄り添いレンタントは好美の背中を押す
好美は心の中で悩みに悩みぬいた結果
「うん、帰るの!!じゃあねぇ」
とおばさんに手を振って走って帰っていった
おばさんはにこやかにそれを見守る
「偉いですね好美は…本当に優しいです」
ラングエルは嬉しそうに好美の頭を撫でる
「なっ!!テメェ、好美が挨拶したからっていい気になんじゃねー!!」
その様子にレンタントは拗ねる
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