「ただいまっと…。」
ケースケはチラシや手紙と一緒に入っていた県民便りを開いた。
「へへへ。暇つぶしには持って来いだな。」
県民便りはそれぞれ
地球温暖化について
災害時の対応
税金
家庭ごみ有料化
くらしに役立てよう
ふれあいの館
に分かれていた。
「なるほど、こんなことになってたのか。全く知らなかったな。失業率が前年の3%増だなんて。ま、仕事がないオレなんかは蚊帳の外か。」
ぶつぶつと独り言を呟いていると1通のメールが届いた。
「ん?親からのメールかな。」
…ケースケ君久しぶり〜。
明日ドライブに行こうと思ってるんだけど、一緒に行かない?
ジュンとサエも来るから4人で行きたいんだけどどうかな?
「ユミからか…」
ユミ、ジュン、サエ。
みんな大学時代の友達だ。
親友と呼べるくらいに仲が良かった3人だが、親友があと1人足りない。
「なんであいつがいないんだろう。オレなんかより面白くて人気があったのに。」
ケースケは少し心に引っ掛かりを感じながらもユミに返信した。
…行けるよ。何時にどこに行けばいい?
10分後
…まだ詳しく決めてないからまた明日メールするよ。多分、9時ぐらいかな。迎えに行くから安心してね。
…了解。
っと。
お風呂を沸かしながら適当に食事を済ませた。
と言っても最後のスイカを食べるだけだった。
「ふう、お腹が減ったな。でも明日のために1円でも残しておかないとな。さてと、今日は早めに寝るとしよう。」
ケースケは、お腹が空いたのを感じながらいつもより早目に布団に入った。
…決まったよ。
明日の朝9時ぐらいに迎えに行くからね。
そういうことでよろしく〜。
その1時間後ぐらいにユミからのメールが届いたが、ケースケは気付かなかった。