――ミリー
今日は、結婚式。
ハミールとわたしは、互いを愛し合っていた。
結婚の話も、とんとん拍子に進んだ。
パンパカパーン パンパカパーン
『あなたは、ハミールを夫としどんなに苦しい時でも支えあうことを誓いますか??』
『はい。誓います。』
『あなたは、ミリーを妻としどんなに苦しい時でも支えあうことを誓いますか??』
『はい!!誓います。』
『では、誓いのキスを...。』
チュッ
《電気が切れる》
『暗いぞ!!セバスチャン、明かりをくれ。』
――亮
《舞台裏》
『先生!!ゆきが、気絶しています。それに、停電です。あぁーー、早くタンカ準備して下さい。』
『もう準備できてるよ。稲葉から、さっき場面替えの時に準備するように頼まれていたんだ。』
『太郎...!!稲葉が...。』
『ちなみに、停電じゃなくて、舞台の電気を切っただけだよ。岡田がすごい熱で、今にも倒れそうだからいつでも電気切れるように準備しておいて下さい。って。』
『そうか...。』
《電気がつく》
――フィン
こうして、結ばれたハミールとミリーは、お互いを愛し合うことを忘れずに一生を過ごしましたとさ。
めでたし。めでたし。
――かよ
パチパチ
『すごいよ!!たーくん拍手、すごいよ!!』
『あぁ。大成功だ!!!』
『以上で、卒業生を送る会を終わります。卒業生が退場します。拍手で見送りましょう。』
――空
《保健室》
『39℃!!さっきまで、演技していたなんて信じれないわね。しばらく休ませないと。稲葉くん、ちょっと見ていてね。私、森先生に報告してくるから。』
『はい。』
ガラガラ
先輩、ごめんなさい。さっき電気が切れたとき、フリじゃなくて本当にキスしちゃいました。
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