奈央と出会えたから。<322>

麻呂  2009-02-18投稿
閲覧数[569] 良い投票[0] 悪い投票[0]


“キャー!!1年の小池君かわい〜ッ!!”



“アホか?!このバカ女子!!

敵チーム応援してんじゃねーよッ!!”


“うるさいわね!!いいじゃん。男子だって“騎馬戦”のトキ、騎手役の女のコにデレデレしてたじゃん!!”



“キャー!!こっち向いて〜!!”



応援席から聞こえてくる女のコ達の声援が、更にあたしの心臓を刺激する。



第1走者100mは1年生。



第2走者200mと第3走者300mは2年生。



アンカーは、3年生が走るコトになっている。



さすがはリレー。



足の速いヒト達ばかりだ。



くじ引きで当たったから仕方なく走るコトになったあたしは、



なんか、自分が場違いな気がして急に恥ずかしくなった。



第2走者が立つ、スタート位置に目をやると、



みんな、第1走者からバトンを渡されるのを、今か今かと待っている。



ドキドキドキドキ――



トップを走る白組の第1走者が、今、第2走者へバトンを渡した。



2位で入って来たのは赤組。



すごい。



しかも、トップとほとんど同時にバトンを渡した。



“赤組行けぇ―!!”



“白組!!赤に抜かれんなよ―!!”



赤組の第2走者は、あたしと同じクラスの男子、古原だ。



古原は、陸上部だから、足が速いんだ。


ふぇーん。そんな中に、あたしいていいのかなぁ。



ドキドキドキドキ――



あっ!!古原、トップの白組を抜いた!!



と言うコトは、あたし、トップで古原からバトンを渡されるワケ?!



ひえぇっっ。



これは責任重大!!


よしっっ。



覚悟を決めたっっ。


もう、やるしかないっっ。



なるようになるっっ!!



開き直るしかないッ!!



無理に気持ちを奮い立たせるしかなかった。



そうでもしないと、


あたし、



プレッシャーで押しつぶされてしまいそうだったから。



聖人。



心の中で応援してくれてる?!



神様!!



あたし、300m走り切れますようにッ!!



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 麻呂 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
海外セレブを魅了☆
☆ピチピチのお肌に


▲ページトップ