それからもしばらく僕とユミは変な関係が続いた。
恋人でもなく友達でもないという関係が。
夜になるとユミは寮まで車で迎えに来ていつもの海に行き、いろんな話をした。
僕の気持ちは完全にユミの事が好きになっていた。
ユミも同じ気持ちだった。
ある日、いつも夜になると迎えに来るはずのユミが来なかった。
心配になり僕はユミに電話をかけた。
『どうして今日は来ないの?』
ユミは黙っていた。
『なんかあったの?』
ユミは話しだした。
『もうこういうの辞めない?いつも会ったりするの』
『どうして?』
『なんか会うたびに好きな気持ちになるから辛い』
『不倫相手と別れたらそんな事考えなくても済むんじゃないの?』
『…』
またユミは黙りだした。
なんかもうどうでもいいやという気持ちになり僕は電話を切った。