不意に流れ落ちる涙
帰り道
何故か胸が張り裂けそうになる
冬の空気が冷たいからではない
風が目に染みたからではない
私だけが分かる苦しみ
多分このまま
私達は後一歩先に行く事が出来ない
未来は灰色
そんな風に思うと悲しいだけ
涙を拭きながら懸命に歩いた
孤独を分け合ったっていいじゃない
傷を舐め合ったっていいじゃない
秘密を持ち合い罪を許し合えばいいじゃない
始める事を恐れるなら
終わりを覚悟すればいい
傷痕なんてすぐに消えてしまうだろう
だから貴方が此処から始めて
今の私はやり場のない想いでこんなにも悶えているのだから
誰にも癒やせないなら貴方が癒して
例え貴方が私に傷を残そうと貴方なら構わない
貴方に汚されてしまうならそれが本望
こんな風に私を狂わせといて貴方は狡い
また何もなかった様に帰って行く
その背中を目で追いながら唇を噛み締める
いつでもそうして私を残して姿を消す
震える心臓を落ち着かせる様に左胸を押さえた
孤独を掻き消す様に