何年、一人で飲み続けてるのだろう……
4年前の冬からだ。
あの日、6年付き合った彼が、事故した。
消防士だった彼は山火事に出かけ、火傷をおってしまう。
学生時代から不良だった彼が念願の消防士になって2年目の冬。
私は仕事にあけくれ、彼の一大事にも気付かず。
駆け付けた時には包帯で覆われた顔に私は目を向けれず、ただ絶望感すら覚える空白の時間があった。
「たくみ?」
「………」
「みきだよ?」
「………」
結婚すら考えてた彼を
大切な彼に、かける言葉が見付からない自分に力が抜けた。
その日から私の中で崩れていく何かがあった事を、この日私はまだ知らなかったと、今日、思い出した。