沖縄から東京に来てもうすぐ1年になる。
仕事の為仕方なく上京した。
家族も友達もいない見知らぬ地での1人暮らし、本当にツラかった。
でもなぜか1年も頑張っていた、仲の良かった友達から連絡が来る訳でもなく家族も「頑張れ」この一言しか言わない、周りの皆が離れて行った気がしてとてつもない孤独感に襲われた。
そんな俺にもたった1人だけ支えになってくれてる人がいた、沖縄に残して来た彼女だ。
付き合って3年になる、名前はYUKI。どんなに凹んでもYUKIの声を聞くと元気になれた。世界中みんな敵でも良い。YUKIが味方なら何にでも耐えられる気がした。
今年の正月、沖縄に帰った俺は誰よりも先にYUKIに会いに行った。
久しぶりで照れながら笑って目を反らすYUKIの頭を髪の毛がクシャクシャになるくらい撫でた後、潰れるくらいに抱き締めた。
「お帰り…。」YUKIに言われた俺は、涙が止まらなくなった。そんな俺にビックリしたYUKIはお返しとばかりに俺の頭を撫でてくれた。
YUKI以外は何もいらない、本当に心から愛している。俺は自分の中で再確認した。
ある日YUKIの家でゴロゴロしてた俺達にYUKIの母が「YUKIと少し出掛けるから留守番しててね」と俺に言った。
言われた通り留守番をしてた俺はヒマに耐え兼ねてYUKIの引き出しに入っているプリ帳を見ていた。
友達と笑ってるYUKIを見ると俺まで笑顔になった。
だが1枚のプリクラを見た俺の顔から笑顔が消えた。
YUKIが他の男と写っている。その場に崩れ落ちた俺は頭の中が真っ白になった。現実を飲み込めないままYUKIが帰って来た。
続く……。