『家庭は円満です。
妻もよく出来ていてウチは明るいです。ただ、心にできた穴は埋まらない。』
彼女と別れて数ヶ月経つ彼が言った。
でも家庭は円満…。
なぜ 貴方が私を選んだのか… 私には理解出来ない。私が少し可哀想だから?
ウチは円満にはほど遠い。挨拶すらかわさない、いつもピンと空気が張り詰める…
円満? 円満て何?
いつかふたりになる老後を思うと、毎日泣きたくなる。逃げたい…そう思う私と貴方との距離。
縮むのかな…縮めた方が私は幸せになれる?
温かかった優しい柔らかい手のひら、円満家庭を守る為にあるんだよね…決して私の為にあるんじゃない。
もし私が崖っぷちから助けを求めて、貴方の家族も崖っぷちにいたら…一人で何人も救えない…
貴方はどちらも離さない!ていうかもしれない、でも 本当にそうなった時、選ぶ手は決まっているのに。
ねぇ よく出来た妻を愛してるでしょ…
妻も抱く…いつか日か私も抱く…
もし貴方の肌のぬくもりをしったら、見えない貴方の生活に不安を覚えてしまうかな…
それでも私も好きだと言う貴方を許せてしまうのかな…
もしも私が私の家庭をうまくやってて、貴方の家庭と同じように円満ならば、私は貴方に抱かれても見えない生活に目を瞑ってれるのかな…
別れられない限り
『浮気』だよ
って 言うヒトがいた。
確かにそうかもしれない。
でもね…私の『気』が
もう全くここに無いんだよね…
バレるわけがない…とも想ってるよね。
もしバレたら 『悪かった。ただの浮気だから』と言い訳するだろうな…愛する妻に…
私ね そこのその先にある所へ行きたいの
行きたい…