二人は謁見の間にいた。 まるで寄り添う様に
眠る二人。
二度と目を覚まさない。 だが、
穏やかな表情のせいか、 本当に眠っている様だった。
少しだけ幸せそうに見える。
ソア 「きっと…覚悟してたんだね。」
静かにソアはそう言った。
そう
きっと覚悟していたんだ。
この地その者であるアセンズは、何が起きるのか知っていただろう。
それでも私達に、
何も告げず送り出した。 それは覚悟していたからだ。
ソアとシードは城内を見て回った。
少しでも望みを信じ
生存者を探した。
シード 「一緒にいなくてよかったの?」
ソア 「こういう時は一番身近な人の方がいいだろ?やっぱりさ」
シード 「ふ〜ん。」
シードは少し前を行くソアの背中をじ〜っと見ていた。
シード (どう思ってるんだろ。あの人の事。)
ふと、足を止める。
シードは思わずソアの背中に顔をぶつける。
シード 「うっ…もう何よ急にぃ〜。…どうしたの?」
ソアはキョロキョロと見回していた。
ソア 「聞こえる。」
シード 「えっ…」
シードも耳を澄ます。
…カーン……カー…ン…
小さな
でも確かに聞こえた。
ソア 「誰かいるんだ!!」
ソアはそう確信して走りだす。
シード 「ちょっと待ちなさいよー!」