眠れない夜

黄路望  2009-02-23投稿
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眠れない夜



シャワーを浴びる。
歯を磨く。
暖房を切る。

電気を消す。
闇に抱かれる。

また、ケータイを開いてみる。
3:01
拒んでもやって来るメール。どこから送られてくるのか、ぼくの性別すらわかっていないのだろう。
何気なく求人サイトに目を通す。

今日あったことを途切れ途切れに思い出す。

眠れないね。


死んでみようか。

この部屋の窓から今、飛び降りてみる。
中途半端は嫌だからと。
頭から下に。
ぼくの視線ではっきりと落ちる時を想う。

誰かかれかは泣くだろう。
連絡が取れずに怒るだろう。

そんな事どうでもいい。


今度は河辺で死ぬ。
海外みたいに犯されたように死んでみようか。
誰かを犯人にするのは罪悪感を覚え。
しかし、自殺は響きが悪い。

どうせ死ぬのだからと、本気で顔面をぐちゃぐちゃに打ちつける。
最期は首締められるのかな。
一人ではロープが健全だろうか。
死んだ後のロープは川に流れていくにはどうしたらいいかな。


くだらねぇ


もう日が変わったその日、あと2回ぼくは死んだ。
それでも腹は空く。
動くのすらめんどくせぇ。でも寝返りは打ち、毛布をなおす。


眠れない


羊でも数える…わけねぇだろ。


笑い声と明るい中でぼんやりした親と好きだった奴。
なんかわかんねぇけど楽しい。
嬉しいって感情を感じる。


ふっとした瞬間に空の白と舞う雪と積もった道の白で、閉じた目で朝を知る。

また、ケータイを開く。
メールが1件
朝は嫌いじゃない。





誰もいない部屋。
殺したぼくにぼくは言う。
「行ってきまーす!」

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