ボン君が6歳の時…
家に帰ると母が病気で倒れていた
病院に運ばれ一ヶ月間の入院が決まり、ボン君と、三つ下の弟のノンが、母の実家に一ヶ月間お世話になった時の話
あの夏のお話です
ノン…
ノン…。。。
泣かないでよ゛゛
ノン「だって゛゛お母さんがぁ居なくなったら僕ぅ僕゛゛」
僕だって泣きたいけど…
ボン「平気だってお父さん言ってたし、僕達もいい子にしてようねっノン」
ノン「やだぁやだぁ゛゛家に帰る!!」
僕らが和室で騒いでいたら、おばぁちゃんがガラガラって、丸いおぼんを持って、瓶のサイダーと、カステラを持ってきてくれたんだ。。
ノン「わぁ゛゛サイダーだ!!ノンにプシュッさせてよ゛゛」
弟はやはりまだ小さい…
今の今まで泣いていたのに゛゛
でもおばぁちゃんは栓抜きは危ないからと言い栓を抜いた…
弟は少しまた膨れたが、
おばぁちゃん
「ノンちゃんがもう少し大きくなったら好きなだけ栓抜かせてあげるから。今日はこれ飲んで」
ドッドド シュワシュワ〜
おばぁちゃん
「機嫌なおしてな」
ノン「何本でも゛゛じゃあいっぱいね約束゛゛だよ」
シワシワの小指と、小さな小指は誓いをした。。
ボン「ってノン。。鼻水ついてるよ」
おばぁちゃんによれば、家の裏の倉庫でおじぃちゃんが。
〆いい物〆
を作ってくれてるらしい…
僕らが一ヶ月間暇しない様にって・・・
ここは田舎で、周りはりんご畑と田んぼ、沼や川もある
おじぃちゃん
「じゃーん゛゛どうだ!!この手作りの竹で作った釣り竿!!」
ボン「おぉ゛゛゛すげーカッコイい」
僕はおじぃちゃんが大好きだ゛゛
離れて暮らしていても、いつも僕らの事を考えていてくれている
でも自分の娘が倒れたのに、この明るい振る舞いは…何
心配していないのかな。。
それだけ軽い病気なのかな・・・
心の中では、母と釣り竿の誘惑が戦っているみたいだった。