マクシミリアン「見せてやるよ!!この機体の真の力を!!」
武双龍焔獄の光は更に増し、遂には視界に捉えるのも困難な状態となった。
武双龍焔獄は双頭の首を伸ばした状態で合体させるとまるで鏃のような光の形状となり黒い球体の中に突っ込んで行った。
ガイラー「ハッハッハッハッハッハ!!!遂に血迷ったか!!俺の前に出なければ生き延びれたものを!!」
ガイラーの表情が安堵に満ち足りたものに変化しようとしていた時。
ゴオオオオオオオ!!!!!!!!!!
空気を震わす轟音と共に武双龍焔獄を飲み込んだ球体は破裂し跡形もなく吹き飛んだ。
そして破裂した球体の中心には間違いなく武双龍焔獄がいた。
しかも鏃の状態で、高速でダークフィアーに向かっているままだった。
ガイラー「ば…馬鹿…な…」
ガイラーはとうとう言葉を失い、ただただそれをみつめるのみだった。
マクシミリアン「これで最後だぁあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
武双龍焔獄は双頭の両方の口を開き、青白いレーザービームを照射するとガイラーにはそれを回避する判断力も残されていなかった。
レーザーはダークフィアーの右胸に命中すると続いて鏃のような光を帯びて高速で突っ込んできた武双龍焔獄によってダークフィアーは貫通され上半身の左側をえぐり取られた。
一瞬の間が発生した後、ダークフィアーは爆発炎上。
火だるまと化したダークフィアーは地上へと落ちていった。
マクシミリアンは感慨深い面持ちでそれを眺め、落ちて行くダークフィアーから目を離すことは無かった。
マクシミリアン「お前ほどの才能…そして恐らくは峰崎龍雅といくばくも離れてはいないその若さ…亡くすには惜しかった…」
しかし、武双龍焔獄も気が付けば起動不能寸前のダメージを負っており。
これ以上の戦闘は不可能な状態となっていた。
マクシミリアンは自分を救出してくれた男が最後に残した言葉を思い出していた。
マクシミリアン「俺に与えられた役割、それが俺がこの世に居なければならない理由なら俺なりの方法で全うしよう」
周囲はただそよ風が漂うだけであった。