エルファ・人形残酷物語1

ぐうりんぼ  2009-02-26投稿
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 人間と同じように動いたり喋ったりする人形たち。

 エルファも、その1人だ。

 身長が約50?。


 小さな顔に、カールがかった長い金髪。

 宝石のようなパッチリとした眼。

 キリリと引き締まった口元。

 スラリとした体格。

 その美しい姿で多くの人々を魅了している。

 大富豪のマルシア夫人に大事にされているエルファ…

 良家の令嬢の如く、毎日楽しく贅沢に暮らしていた。

 なのに、どこか欲求不満な様子だ。

 特注のステキなお部屋を用意してあげた。

 豪華な家具や衣装も与えてあげた。

 美味しいご馳走を毎日、お腹いっぱい食べさせてあげている。

 何不自由ない生活をしているのに、どうしたのだろう?

「いったいどうしたのエルファ?」


 2人だけの語らいで、マルシアはエルファに質問してみた。

「…」

 エルファは黙り込んで、何も返事しない。

 マルシアはジッとエルファの顔を見つめる。

 なるほど…

 そうなのネェ。

 うなずくマルシア。

「1人ぼっちでいるのが、とても寂しいのネェ?」

 エルファはハッと、マルシアに振り向いた。

「マルシア…サマ」

「ステキな男性を紹介してもらおうかしら?」

 ジッとマルシアを見つめていたエルファ…

 喜びもせず、目をそらした。

「オトコハ…、イラナイノ」

「じゃあ、誰を欲しいのかしら?」

「コドモガ、ホシイワ」

「結婚もしないのに?」

「コドモタチニ、カコマレル、ダケデ、イイノ」

「じゃあ、どんなタイプの子供がイイかしら? 男の子? 女の子?」

「ワタシニ、ヨクニタ、カワイイ、オンナノコ、タクサン、ホシイノ」

「そう、分かったわ」

 



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