『最低!』私は友達に罵倒された。そう、こんな時は理由がどうであれ女は、女に敵意をむき出しになる。最初はただ『1人は寂しい』というだけの軽い気持ちから、大切な友達を私は失う事になったのだ。
会社の人からも『友達の男を取った女』というレッテルを貼られ、居場所をなくしていた。
そんな中、多摩さんだけは態度を変えず ほぼ毎日会いに来てくれた。
そんな、多摩さんに恋するのに時間はかからなかった。
『今日は朝まで側にいてほしい。』私から初めてのお願いだった。
シングルの狭いベッドに寄り添い2人で寝た。
なのに、相変わらず多摩さんは手を出しては、来なかった。
私の気持ちは走り出していた。だから、今まで手を出されなくても気にならなかったのに、今日は悲しくなった。魅力がないの…。
ほとんど毎日一緒に居るから、嫌われてるわけではないと思う。
疲れていたのか、すぅすぅと寝息をたてて横で寝る多摩さんにキスをした。一瞬目が開いた気もしたが、あまりに大胆な行動を取った自分が恥ずかしくなり、布団に顔を埋め 寝たふりをした。
次の朝 目を合わせるのがなんだか恥ずかしくて、ぎこちなく多摩さんを見送った。