エルファ・人形残酷物語4

ぐうりんぼ  2009-02-27投稿
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「ハイハイ、泣かない泣かない。今からママの所へ連れて行ってあげるわよォ」

 人間の赤ん坊を扱うようなやり方で、…

 レレをあやすマルシア。

 しばらくすると…

 レレは段々と、泣くのを止めた。

「ミャハハハ!」

 マルシアに抱かれて気持ち良いのか…

 レレは穏やかな表情を見せた。

 笑顔がとても、ステキだ。

 さっそく、レレをエルファのいる部屋に連れて行く。

 人形部屋へ来ると、ドアを開け始めた。

 アレ?

 開かない!

 何と、ドアの内側から施錠している!

 夜の就寝の時以外は滅多に施錠しないのに何故だろう?

 ドアをノックしてみる。

「エルファ、私よ!
 ドアを開けてちょうだい!」

 ……

 返済がない。

「エルファッ! エルファッ!」

 返済がない。

 もう1度、ドアをノックしてみる。

 すると…

 ドアが開いて、エルファが顔を見せた。

「…」

 無表情でマルシアを見るエルファ。

「まあどうしたのォ?
 カギなんか、かけちゃったりして」

「…」

 何も、返事をしないエルファ。

「可愛い子ちゃん、1人忘れてるわよ」

 マルシアは両手で持っているレレをエルファに見せた。

「ミャミャー」

 レレはエルファに向かって両手を上げた。

 レレを手にしたエルファはジッと、その子を見つめた。

 部屋の中では、他の子供たちが楽しそうにハシャいでいるのが見える。

「サァ、この子もみんなの所へ連れて行ってあげなさい」

「…」

 エルファはレレを足元に置いた。

 そして…

 ぐしゃあッ!!

 部屋の中へ入ろうとしたレレを、上から足で踏み潰してしまった!

「エルファーッ!?」

 悲鳴上げたマルシア。

 エルファは何も言わず、冷たい表情で部屋の中へ入って行き…

 ドアをバタンと閉めて中から又、カギをかけてしまった。

 呆然と、その場に座り込んでしまったマルシア。

 目の前には…

 ペシャンコに潰れてしまったレレの変わり果てた姿があった。

「ぐちゅっ! みゃ…みゃ…!」

 微かに動いている。

 何て、惨い事を…

「こりゃあ、先が思いやられまんなァ?」

 背後から男の声がした。

 振り返ると、買い物さきから戻って来た使用人ジャックの姿があった。



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