「12……12…………12…」
息が荒い。肺が痛い。それでも歩く訳にはいかない。
ただ部活で帰りが遅くなっただけ…
それなのに何故こんなメに…
マイといつものおしゃべり…
いつもよりほんの少し長くなっただけ。
なんで…
なんでアタシが…
テレビの中のブラウン管の中だけの話…
そう信じて疑わなかった世界。
アタシには関係ない。
アタシには関係ない。
アタシには関係ない。
アタシには関係ない。
アハハ…あは…あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは…
「ヒィッ」
首の後ろが粟立つ。
逃げていたハズなのに
遠ざけていたハズなのに
ナゼ
メノマエニイルノ…
「ははは…はぁ……ミィツケタァァア」
振り上げられた金属バット
三日月形に歪む唇。
「……13………13」
「あらぁ…マイったら遅いわね…またアカネちゃんとおしゃべりでもしてるのかしら…
変質者が出るから早く帰って来なさいって言ったのにまったくもぅ…」
「あは……14……」