人間よ、
罪を感じなさい。
自らの失敗を認め、反省しなさい。
今こそ協力する時ではないのか。
私の目指す、
美しき地球を創り出すのです…。
「神様。先程から一人で何をおっしゃっているのですか?」
「演説の練習だ」
「演説、ですか?」
「明日地球へ行き、人間どもに教えるのだ」
「そ、そんな。神様があそこへ行くのはまずいですよ」
「だって、今にも私の創った地球が、人間どもによって汚されようとしているのだぞ」
「だって、とおっしゃられてもですねぇ」
「ほら見ろ。地球から、私の創った地球から、オーシーツーとやらがもくもくと…」
「シーオーツーですよ」
「だまれだまれ」
「神様、あなたは完璧なお方のはず」
「何を今さら」
「なぜ、せっかく神様がお創りになった地球に、人間などという生き物を生み出したのですか?」
「それはだな、私が手を加えなくとも、素晴らしい地球を勝手に創ってくれると期待したのだ」
「要するに、楽がしたかっただけ、ですね」
「人間を生み出した、これが私の唯一の誤算だった」
「この間みたいに、地球を爆発させてリセットしてしまえばいいんじゃないですか?」
「だが、あの時は恐竜があまりにも凶暴で地球を荒らすからであって…」
「神様の責任なんですよ、人間なんか生み出して。地球が汚れていきます」
「まあ、いいじゃないか。また最初から創り直すの面倒くさいし」
もし自分が神様だったら、地球を爆発させて創り直すかも知れない。
もっときれいで
夢の溢れた
理想の地球に…。