不思議に思った
貴方の机の上に置いてある本に目が止まった
今流行りの血液型の本
貴方にしては珍しい
それに何故か貴方とは違う血液型
まさに私の血液型
一瞬良からぬ期待が沸いた
まさかと思いながらも気になって仕方がなかった
『何でこれ持ってるんですか?』
当然答えを期待した
『飲み屋の人が読めって言うから』と言った
此処で質問は辞めておけば良かった
『その人がそうなんですか?』
『そう』
あっさりと言われた
簡単に期待は崩れた
当然女性だろう
飲み屋の人なら仕方ない
ただ単にそういう会話になったんだろうし特に意味はないかもしれない
だけど些細な事でもショックは受ける
私のあの喜びは一体何だろう
『まさか』は『まさか』でしかない
やっぱり期待なんて始めから捨てるべきだ
最近詮索してしまう
貴方のシャツを毎日チェックしてしまう
違うシャツなら安心する
整髪料を付けていない日は何となく不安になる
もしかして家に帰っていないのだろうかとか
私にはそれを聞く権利はない
束縛なんて出来るはずもない
聞けば耳を塞ぎたくなる様な答えが返ってくるかもしれない
貴方が家庭内が上手く行っていないとほのめかす
だから誰かを求めたとしても不思議ではない
それを聞く度私を選んでと思ってしまうのに
ちゃんと構えていないと
きっと傷は増えて行くばかり
貴方を好きでいる限り
降り懸かる災難からは逃れられない