汚染 42

ふく  2009-02-28投稿
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書類を渡すときにわずかに貴方の手に触れた
何度かそういう事はあっても慣れない
その度に妙にどきどきして手の温もりに恋をする
少しの触れ合いが私の欲望を掻き立てる

私は駄目ね
近くにいるのだからいちいち反応してはいられないのに
情けない位に貴方が好き
それを改めて実感してしまう

昼休みに貴方が机に伏せて寝ている姿が好き
隣に座って横目で見る
何となくこの空間が好き
手を伸ばして貴方の髪に触れたくなる
貴方の肩に手を置いてみたくなる
静かな寝息が聞こえる
ただそれだけで幸せ
起こさない様に静かに残りの時間を過ごす
貴方が起きて眠たそうに目を擦る姿も好き
欠伸をする寝ぼけた顔
多分私は貴方の全ての仕草が好き

一つ一つの行動に心をときめかせ
色々な貴方を見付けて行く
もう完全に堕ちている
私はいつか貴方の嫌いな所も見付けてしまうのだろうか
だとしたらそれは私を想ってくれていないと本当に知った時だろう

貴方がまた欠伸をするから私も欠伸をする
貴方に気付かれない様に手で隠した
貴方の欠伸が感染する
それだけで嬉しかった



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