Rosso

ふく  2009-03-01投稿
閲覧数[142] 良い投票[0] 悪い投票[0]

あなたの先を歩いたのは未練を残したくなかったから
私の目に溢れ出る涙を見せたくなかったから
別に避けた訳ではない
そうする事しか出来なかった
並んで歩く事を本当はどんなに望んでいたか
あなたが私の景色の一部になりそれがどんなに幸せな事か
だけどその幸せが長くは続かないと分かっているから私は我慢した

あなたは悪くない
だけど気付いていた
あなたが時計に目をやった瞬間
私に気付かれない様にしていたつもりでもあなたのわずかな行動で分かってしまう
あなたが気を遣ってくれている事も知っている
だから分かってあげたい
我が儘は言えないから
迷惑はかけたくないから

私なりの気遣い
わざと時計を見た
帰りを切り出したのは私
これであなたの行動を無かった事にした
その時の少し安心した様な表情が忘れられない

泣きたくなるのも仕方がない
それを見せないのもあなたの為
あなたの前では良い子でいたい
聞き分けの無い子と思われたくない
理解が出来る人でありたい
重荷にはなりたくない

最後に笑顔を見せた
これで良かった
あなたの笑顔も見れたから
あなたが望む事ならば

愛して止まない紅く染まって行く想い
本当は自信がない
もう少しで壊れる寸前
だから限界が来るまで出来る限りの努力はするつもり
全てはあなたと繋がっていられる為だと思えば少しは楽になれる
そう思えば後少し頑張ってみようと思える

健気ではない
私が選んだ道
あなたに繋がる道ならば犠牲は伴うと
始めから覚悟していた



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ふく 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ