Push!Push! #11

ねむしゅー  2009-03-01投稿
閲覧数[495] 良い投票[0] 悪い投票[0]

練習を終え、家に帰った

あの男のせいで、なんだか練習した気がしない

(まぁいいか…明日あるし…)


次の日、練習へ向かった

少し早めにくると、まだ2人しかいないようだ

師範の樫宮さん
そして副師範の榊さん

樫宮さんは優しく、よく話かけてくれるが

榊さんは無口で怖い

まだ時間もあったので、昨日会った男の事を聞こうとしたら

先輩達が来た

一人一人に挨拶を交わす

そして雑談が始まったので
聞けなくなった

「だいぶ慣れましたか?」

このクラスで1番小柄な
小泉さんが話し掛けてきた

話し掛けてもらうのは、すごく嬉しい

「いえーまだまだ…」

小泉さんはいろいろアドバイスをくれた

しばらく話してるうちに
練習が始まった

(あの男いないな…)


シャドーボクシングではなく
シャドー空手が始まる

みんなのは格好良いのに
おれはまだ、ぎこちない

準備運動代わりのシャドーで
おれは少しバテた

その後も厳しい練習が続く

最後の組手の時には
もう体力が限界だった

みんなは手加減してくれながらも

おれはまた倒れ、後半は見学になった

情けない

ドタ

音がした方向を見ると
小泉さんが倒れていた

ふらふらな歩き方で、おれの横に来て座った

「体が小さいとしんどいです…」

息を切らしながら喋る

(おれは小泉さんより10センチは高いのに…)

ますます自分が情けなくなった

練習が終わり
樫宮師範が

「試合出たい人おるかー」

驚いた

試合ってもっとシビアで
樫宮師範が選んだ人しか
出れないと思っていた

自主性とは…。

樫宮師範がおれを見た
ドキッとしたが

「まだ早いな」

と流された

(絶対無理でしょ…)


でも目標ができた
とりあえずの目標は試合出場に決めた

何ヶ月後か何年後か…

そして以前ほどの疲労感は無かった

体力も心も鍛えられ
人生初めての充実感を感じてた

そんな頃、とんでもない事がおきた



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ねむしゅー 」さんの小説

もっと見る

スポーツの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ