部屋の中は暖かい雰囲気に包まれていた。
マルシアやレレの前では冷たい表情を見せていたエルファ…
子供たちの前では優しいママの笑顔を見せていた。
「ワタシハ、ダアレ?」
「ミャミャー!」
子供たちの元気で可愛い返事に、エルファママは上機嫌!
「ワタシダケノ、カワイイ、コドモタチ!」
「ミャミャー!」
「ワタシダケノ、カワイイ、タカラモノ!」
「ミャミャー!」
「カワイイ! カワイイ!」
エルファママは上機嫌のあまり、子供たちをまとめて抱き抱えた。
身長約15?にも満たない小さな子供人形たちばかりなので、エルファでも軽く持てる。
安楽椅子に腰掛けると、子供たちはママの膝の上でハシャいだり…
ママの肩に座って足をバタバタさせたりした。
「ミャミャー!」
エルファの足元にまだ、1人残っていた。
キディと言う名の子である。
ピョンピョンと飛び跳ねながら両手を上げる。
だけど、ママは全然気付かない。
「ミャミャー!」
何度もママを呼ぶけれど…
まあだ気付いてくれない。
キディは段々と、涙をうるうるさせて…
「うー、ウィアーンッ!!」
とうとう、泣き出してしまった!
「エ?」
泣き声に気付いたエルファは辺りを見回す。
誰が泣いてるの?
「ミャミャ」
肩に腰掛けていたルルが下の方を指差した。
自分の足元に目を向けると、いたいた!
絨毯の上で足をバタバタさせながら、泣いているキディの姿がある。
「キディ!?」
慌ててキディを手にしたエルファママ。
「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」
「キディ、ナカナイデ」
「ウィアーンッ!! ミャミャーッ!! ミャミャーッ!!」
「キガツカナクテ、ゴメンナサイ! ゴメンナサイ!」
キディを強く抱き締める。
「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」
エルファママも大泣きしながら必死に謝る。
「ゴメンナサイ!
ゴメンナサイ!」