エルファ・人形残酷物語5

ぐうりんぼ  2009-03-01投稿
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 部屋の中は暖かい雰囲気に包まれていた。

 マルシアやレレの前では冷たい表情を見せていたエルファ…

 子供たちの前では優しいママの笑顔を見せていた。

「ワタシハ、ダアレ?」

「ミャミャー!」

 子供たちの元気で可愛い返事に、エルファママは上機嫌!

「ワタシダケノ、カワイイ、コドモタチ!」

「ミャミャー!」

「ワタシダケノ、カワイイ、タカラモノ!」

「ミャミャー!」

「カワイイ! カワイイ!」

 エルファママは上機嫌のあまり、子供たちをまとめて抱き抱えた。

 身長約15?にも満たない小さな子供人形たちばかりなので、エルファでも軽く持てる。

 安楽椅子に腰掛けると、子供たちはママの膝の上でハシャいだり…

 ママの肩に座って足をバタバタさせたりした。

「ミャミャー!」

 エルファの足元にまだ、1人残っていた。

 キディと言う名の子である。

 ピョンピョンと飛び跳ねながら両手を上げる。

 だけど、ママは全然気付かない。

「ミャミャー!」

 何度もママを呼ぶけれど…

 まあだ気付いてくれない。

 キディは段々と、涙をうるうるさせて…

「うー、ウィアーンッ!!」

 とうとう、泣き出してしまった!

「エ?」

 泣き声に気付いたエルファは辺りを見回す。

 誰が泣いてるの?

「ミャミャ」

 肩に腰掛けていたルルが下の方を指差した。

 自分の足元に目を向けると、いたいた!

 絨毯の上で足をバタバタさせながら、泣いているキディの姿がある。

「キディ!?」

 慌ててキディを手にしたエルファママ。

「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」

「キディ、ナカナイデ」

「ウィアーンッ!! ミャミャーッ!! ミャミャーッ!!」

「キガツカナクテ、ゴメンナサイ! ゴメンナサイ!」

 キディを強く抱き締める。

「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」

 エルファママも大泣きしながら必死に謝る。

「ゴメンナサイ!
 ゴメンナサイ!」



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