翌日、宏介はいつも変わらず接してきた。
昨日私と衛を見ていて何を思っていたのだろう。好きな人が自分ではない誰かと抱き合ってる。…私は耐えられないだろうな。
「…ねぇ。なんで昨日嘘つかなかったの?」
「……俺は、お前を惚れさせるゲームをしてるんだ。約束は守るから、俺」
にやっと笑う。油断してた。その笑顔にとても…惹かれた。私は何も言えず、俯いた。
ごめんね、って謝りたかったけど、それはきっと宏介は惨めな気分になっちゃう気がしたからやめた。
ゲームは、まだ終わってない。