【なぜ私を名前で呼ばないの…?】
二日目…朝起きると社長は電話を掛けていた…。
『あぁ…うん…明日帰るから…わかった…じゃあ…。』
奥さんね…。
ピッ
『あぁ起きたか…おはよう。』
『おはようございます社長…。』
『…君はいつも社長と呼ぶね…二人の時くらい名前で呼んでくれないか?』
その彼の言葉に…私は背を向け下着をつけながら答えた…。
『社長…あなたも私を佐山君と呼んでいますゎ?』
見えなかったけど…社長はきっとはっとした表情をしたに違いない…。
『会社で…誤って名前で呼んでしまっては困るからな…。』
『あら社長。私も同じですゎ?』
いいえ私達…お互いを名前で呼ばないという境界線をつくる事で…せめてもの償いをしているの…。
《社長は社長。それ以外の何でもないゎ…。》
続