亜樹は、あと2週間父に何をしてあげれるか考えても、何も思いつかない状態だった、、
亜樹は、一也にメールしてみた
『今の私は、お父さんに何したらいいの?』
『亜樹に今出来る親孝行は、傍にいてお父さんの手を握ってあげることだよ、唯一亜樹のこと分かるんだから』
亜樹は一也の言う通り、傍についていようと決めた、、、
いざ、ベッドの横に椅子を置いて座っても涙で父の顔が、見えなかった
ふと父が口を開いた
「こんな風になって、何もかも分からなくなっていく自分が情けない、、、今は、亜樹ちゃんが分かるけど、、、ごめんね」
「お父さん、ごめんねって何??何で、亜樹だけ分かるのにお母さんと圭吾は分からないの?」
「亜樹ちゃんは、大事なお父さんの娘だから、ちゃんと分かるよ、、、」
それが、亜樹が最後に聞いた父の言葉だった
亜樹は、胸騒ぎがしたので母に花南を最後に会わせたいと話して、花南を迎えに行った、、、
亜樹は、花南を連れて病室に入った
「じぃじ?花南ちゃん来たよ!じぃじってば!」
父の反応は、なかった。あんなに可愛がっていた孫の花南さえもう分からない状態で、初対面の様な感じで見ていた。花南も様子がおかしいと察知したかの様に、後ずさりして亜樹にしがみ着いて泣き出した、、