『キャ〜ッッ♪
4人で集まるのって、何ヶ月ぶりだろうね♪
なんか、ドキドキするぅ。』
カラオケの曲名を検索する為の分厚い本を持ちながら、ミズホさんが言った。
『奈央ちゃんにも本見せてやれよ、ミズホ。独占すんな。』
サトル君があたしに気を遣ってくれるのが嬉しかった。
『ミズホさんとサトル君、先に曲入れてください!!』
あたしが、お2人にそう言った後に、ちらりと聖人を見ると――
ヤバイ。
目が合ってしまった☆
『ちぇッ。3対1なら勝てねーよなッ。
みんな、好きなだけ歌えよ。俺が聞いててやっからよッ。』
ボソッとつぶやいた少し不機嫌な聖人。
『いえいえ。1曲目は、やっぱ聖人ね。
遠慮しないで!!
曲入れたからね♪』
どうやら、ミズホさんは最初に聖人に歌わせたいらしい。
『んあ?!だから、俺は歌わねーって。』
面倒臭そうに答える聖人と、
『はいはい。マ・イ・ク!!』
ノリノリで聖人にマイクを渡すミズホさん。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 〜
流れてきた、美しい旋律のその曲は、
BOOWYの“わがままジュリエット”だった。