山崎との出会いで少し、心を開いた将太であったが、やはり完全には大人という人間を信用できないのだった。
取り調べも終盤にさしかかり、将太は鑑別所に移送されることとなった。
山崎との別れの時が近づいて来た
山崎との別れの時…
山崎は別ぎわに…
『…将太、次こそは、真面目になって、早く帰って来いよ』
!!
将太は黙ったまま、
ただ…首を縦に振った。
将太の目には溢れんばかりの涙がたまっていた。
『なんで、泣いてんねやろう…悲しくないのに…』
反抗することでしか自分をだせなかった…
馬鹿な事をしてまわりからの興味をひこうとする。
そんな事をせずとも話しを聞いてくれ、話しをしてくれた、山崎…
『今度こそは変われるかな??』
涙を堪えながら、将太は少し希望を持ったのであった。