亜樹は、父の葬儀が終わって、自分の中でけじめがついたので、離婚届けを出すことにした
ホントは、もっと早くに離婚するはずが延び延びになってしまった、、、
父も、亜樹が離婚をするのを望んでいたのは事実だし、、
圭吾から電話が鳴った
「もしもし、姉ちゃん今いい?」
「どうしたの?」
「姉ちゃんは、親父の遺言の事知ってる?実はさぁ、今回の入院の何日か前に親父から電話あって、パソコンの中にあるからって言われたんだよね、、、一応、葬儀終わったから話した方がいいと思って明日でも、実家のパソコン見るから」
それだけ言うと、電話を切った
もしかして、お父さんの中では、最後の入院って、分かってたのかも、、そう思うと、亜樹は後悔の連続だった
次の日、亜樹は実家に行った、、
圭吾は、もうパソコンの遺言を見た後で、泣いていたみたいだった、、
「姉ちゃんは、親父からなんだかんだ言って、大事にされてた、遺言もほとんど姉ちゃんに宛てて書いたみたいな感じで、マジで親不孝な姉だね、、」
亜樹は、父の部屋のパソコンの前に座ってみた。
父の部屋なんて、よく考えたら入ったことなかった、、、目の前に父の物があっても、父はもういない、、そう思うと涙が止まらなくなった、、父の遺言には、厳しくしたせいで早くに家を出た亜樹に対しての謝罪と、これから先の事などだった、、
最後の文面に『二人の子供達にみせなくて済む事を願ってこれを書いている・・』
亜樹は、号泣した、、、やっぱり父は、自分には、時間がない事が分かっていたから旅行に行こうなんて言って、どんな気持ちで旅行に行ったのか思うと、胸が苦しかった、、、