あれから半年以上の月日が経った。
エルファはマルシアやジャックに対して、心を開いてくれた。
以前のように、気軽に話しかけて来るようになったし…
表情が穏やかになって来た。
しかし、子供たちに関しては…
それは、或る昼下がりの事だった。
昼食をお腹イッパイ食べた子供たちは部屋の外で遊んでいた。
ボールを転がしたり、遊び道具使ってハシャいだりして楽しいひとときを過ごしていた。
部屋から出て来たエルファママが子供たちに声をかけ始める。
「ミンナァ、オヒルネノ、ジカンヨォ!」
「ミャーイ!」
子供たちは遊び道具をそこら辺りに放り投げ、部屋の中へ入って行く。
「おいおいエルファ!
使った遊び道具ぐらいはちゃんと、片付けさせろよ!」
ジャックはそこら辺りに散らかったままの道具類を箱に入れて行く。
「!」
エルファはチラッと、ジャックの様子を見るだけでバタンとドアを閉めてしまった。
ジャックの注意を全く無視している。
「ゲーッ!?」
臭い光景にジャックは愕然となった。
部屋の隅々に沢山のウンチやオシッコが!
子供たちに人形用トイレを使う躾をやっていないようだ。
実際…
一部の子供たちが衣類のスカートをまくり上げて、その場で用を足している所を見ている。
皆、とても可愛い小さな人形たちだ。
でも時々…
女の子なのに、下品な行為をやる事がある。
別の日…
同じように、エルファは子供たちを外で遊ばせていた。
ところが、マルシアがやって来ると…
エルファは慌てて、子供たちを部屋の中へ避難させた。
マルシアの顔を見るなり、ドアをバターン!
耳を済ましてみると…
「ミンナ、ニンゲンハ、ワタシタチヨリ、ゲヒンデ、コワイ、イキモノダカラ、チカヅイテハ、ダメヨ」
「ミャーイ!」
呆れ顔のマルシア。
何て母親だろう?
エルファは子供たちにいい加減な事を教えているではないか。