光と陰

パパさん  2009-03-06投稿
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2002年5月、鑑別所から出たばかりの少年…

こいつの名前は、非道拓也…

親にも見捨てられ、帰る場所も、頼る人もいない。

途方にくれ、住み込みの仕事を探したがなかなか見つからない。

そんな時、

君も?ホスト?になろう、という求人広告を見つけた。

『…寮もあるし、面接だけでもいってみるか?』

面接は簡単なもので…
『じゃあ今日から仕事しょか?』

?!

そんな簡単に決めていいのか?

先輩に連れられて寮へ向かった…。

スーツに着替え、店に戻るのかと思きや…
商店街へ向かって歩き始めた。

?キャッチ?…?!

人見知りをする拓也だが、ナンパは得意だった。

しかし、現実は甘くない…

ナンパとは違う。店に来てもらい、お金を使って貰わないといけない。しかも、他の店の女性には何があっても声をかけられない。

どの女性が何処の店の客なのか…

解る訳がなかった…
その日は結局、何も出来ず店に戻った。
店は、面接に来た時には感じられなかった凄みが漂っていた。

女性に癒しを与える場所…

確かに嘘ではないようだった。普段、暗い顔をしていそうな人でも、明るく楽しんでいた。

新人は、酒を浴びるほど飲むのがこの店の?しきたり?らしい…

店に来る女性に顔を覚えてもらうためだ。
拓也は、言われた通に浴びるほど酒を飲み、限界になったら階段に吐きに行った。
吐きに行った時に…拓也は、
『飲む側よりも、飲ませる側になりたい、成り上がりてぇ…。』

壁を叩き、酔いを冷ましながらまた、店にもどったのだった。



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