「情けないのぉ〜」暗闇の奥の奥から響く声。誰?カケルは呟いた。「なさけない?…そんな心力で光の戦士とわ…このタワケ!!」「なっ」「誰かを守りたいのではないのか!大切な人を護りたいのなら命懸けてみろ!」「は、はい!」
なんだかめちゃめちゃえらそうだが、力がわいてきた。「頑張って?倒れるまで頑張って、それでダメでも諦めるな!…それが護りたいということじゃ」
懐かしい声…そうだ…この声は…視界が晴れていく。「頑張れ…カケル…」
「…ケル…カケル!」呼ばれる声に目を開けた視界がさだかではないが、黒いコートに身を包み、刀を持って巨人に立ち向かう少女がカケルなを呼んでいた。
「空…未来…ユータ…みんな…みんな護りたい…みんなを護る力が欲しい!」
両手を真上にあげる。名を呼べ!我が名を!そなたの中に眠る力を!体が暑い。光が呼び掛けてくる。
「うぉぉぉぉ!」右手に光が集まる。凝縮された光の粒子がやがて剣の形を創る。「閃光剣!!」
目も眩む閃光のあと目を開けたカケルの右手に一本の剣が握られていた。