今日の時間割に体育は無かったので安心した。早く制服に着替えて玄関に出る…外にクラスメイトの大瀞朱巳が待っていた。
「…?おはよ」
私は彼に言った。
「レイユ…」
彼は目をさらに細くし名前を呼んだ。すると意外な事を言った。
「中退したんじゃなかったのか?」
え…?と言った瞬間、彼が私の鞄をひったくり、ゴソゴソ探った。
「ちょ、ちょっと…!?」
鞄の中から出てきたモノはサッカーの審判に使われるレッドカードみたいなモノ、つまり学校特製のカードであり"退学"を意味する。
「な、んで…?」
「こっちが"何で?"だよ!!勝手に高校なんか中退して!!レイユ、オジさんオバさんいなくなったからって…」
「アカミ、聞いて!!」
パニックになってる彼を落ち着かせ、そして言った。
「退学したとか…レッドカードもらったとかの記憶って…全然ないの」
「へ…?」
「あとね捜してほしい人がいるの!!」