疑問の答えを知ったのは、宏介の口からだった。
「衛、昔俺の姉貴と付き合ってたんだ」
宏介は気まずそうに言った。
「別れて半年は彼女いなかったんだ。お前と付き合うまでは」
あぁ…なんだ。そうだったのか。きっと衛に私は抱けない。その彼女をまだ好きだから。…だから、半年も一人でいたんだ。衛は優しいから、私にそれを言えない。
「霧…香」
突然宏介が私を抱きしめた。
「ちょっ…。宏介!?」
「俺と同じ顔してる。姉貴と付き合ってるのを知った時と同じ…」
…!宏介も、辛いんだ。
私より苦しい思いをしてきたんだ。