「誰?」
男性の声。
「そっちが誰?」
私は聞き返したが、なんだか聞き覚えのある声。
「そっちが誰?」
質問返しの男性の声。
「一安?」
疑問形だったが、間違いないと思った。
「は?チゲーよ」
男性はそのまま電話を切った。
次の日の昼間にまた同じ番号から、着信が入った。
「つーか誰?」
男性からの質問。
「あゆだよ、一安でしょ?」
私は少し怒りながら、しつこい一安に同じ質問を繰り返した。
「もういいよ、一安でしょ?」
三度目で、要約一安は認めた。
その後すぐ学校があった私は、直ぐに電話を切った。
学校が終わり、私は友達と近くのカラオケに行っていた。
そこに一安からの着信。
私は、外に出て一安からの電話にでた。
「なに、やってんの?」
一安が聞いてきた。
「友達とカラオケだよ」
そのまま答えた。
「じゃぁ、お前さ俺と付き合わないの?」
一安からの突然の告白だった。
「は?意味がわかんないよ」
私はビックリしていた。
「お前、俺と付き合っちゃえよ」
少し笑いながら一安が言った。
「いいよ」
その時私は、昔と変わらない一安の告白が嬉しかった。
勢いもあった。
それに前の彼との関係も終に出来ると思った。
「じゃぁ、明日また電話するよ」
一安は嬉しそうに、そう言って電話を切った。