健治…
もう何年呼んでないかな
私が呼んだって
あなたは私を知らない
忘れてしまったあなたには
私の声は届かない
こんなに近くにいるのに
あなたと同じ中学に入ったけど、あなたは私に気づかない
幼なじみの私に気づかない
私との思い出がないから
それでも私はそばにいる
あなたのそばにいたいから
中3になって
あなたと同じクラスになった
少し驚いた
少し
嬉しい
私はあなたの視界に入るようになった
あなたは私の友達を気にしている
あなたは私の友達と話していて、彼女の友達の私のことも知った
あなたは私を名字で呼ぶ
もう
静音とは呼んではくれないんだね
私の友達はあなたに恋している
好き合っているのかもしれないね
私はあなたに幸せでいてほしい
思い出すことであなたが苦しむくらいなら
もう思い出さないでいい
そう思ってたのに
なのに
辛いよ。