想空 (4)

奈緒  2009-03-12投稿
閲覧数[356] 良い投票[0] 悪い投票[0]

*呼び出し*


ブーブーブー

只今、P.M.9:00。

ベッドの上にある携帯をそっと開く。

《着信 弘樹》

弘樹‥?

何よ。こんな時間に。

ピッ―\r


「はいぃ?」

少しとぼけて電話に出た。

いつも弘樹は、『アホ(笑)』とか『もしもーし?電波悪いね(笑)』とか一緒にノってくれんのに‥―。


「弘樹‥?」

波の音しかしない弘樹の電話に、不思議と不安になった。

「‥友‥」

波の音に紛れて、あたしの名前を呼んだ。

「‥どしたの‥?」

今にも消えそうな声で、あたしは聞いた。

「‥海‥来て‥」

そこまで言うと、弘樹は電話を切った。

弘樹が静かになる時は、悩んでることやツラいことがあった時。


急いで寒くないように、カーディガンをはおる。
あと、弘樹のためにお兄ちゃんのジャンパーを持っていく。

寒そうだったら、着せてあげなくちゃ。

弘樹が悲しむの、あたしも嫌なんだよ‥?

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 奈緒 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ