笑顔の裏には誰にも見えない深く辛い傷がある。
そう教えてくれたのはｱﾅﾀだったよね。
いつも真っ直ぐで真剣に向き合ってくれた。
時には泣き崩れてしまう程辛いこともあった。
でもｱﾅﾀはそんな時…いつもいつも側にいてくれたよね。
ねぇ〜ｱﾅﾀは元気ですか？
笑ってますか？
私は……元気です。笑ってます。
＊＊＊
ちょうど良い感じの風が髪を靡かせる。
散った桜がヒラヒラと舞う。
そんな良い感じの条件を満たしている春─私は夢ヶ丘高校に入学します。
私は三上 優花。どこにでもいるごく普通な女の子。
「おはよぅ☆」
「優花♪おはよぉ」
彼女は佐藤 愛。中学からの私の大親友。
「ウチら今日から高校生なんだよね〜」
「なんか実感ない」
「だよね♪てかウチらクラス同じだよ」
「イエーイ☆」
こんな些細なことで喜びを感じる。
そう、私達の高校生活は始まったばかり。
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