朝、なんともいえない変な気分のまま、というか、たんに低血圧なだけなのだが、しんどい気分のなか起きた。
下から声が聞こえる。
「おい。修二〜おきろよ〜。」
日課の声。
正直、今日はもうちょい寝かして欲しい。
結局、昨日は大会を見に行ったあと、部活にも出た。市瀬に会ったりと色々あって疲れてる。
「おい修二!!マジ早く起きろって!!」
悠が声を荒げる。
「うるせぇな〜。もう起きてるよ!!」
今日に限ってなんだっていうんだよ。
修二は心の中でそう思いながら時計を見た。
7時15分。
ちなみに、本山高校は朝に読書時間があるため、8時20分が遅刻ラインだ。
そして、俺や悠の家から学校まで、電車を乗り継いで最短でだいたい50分。
今から一番早い電車で7時25分発。
もう誰でもわかる。
乗れなきゃ遅刻だ!!
「悠!!なんで全力で起こさねぇんだよ!!」
「起こしたよ!!つうか、起きなかったの修二じゃん!!」
「なっ。」
それを言ったらおしまいだろ。
修二はまた心の中で叫ぶ。着替えて階段を降りる。
「おはよう。」
「母さん、ちゃんと起こしてくれよ。」
「いっつも一回起こしてるわよ。」
そういえばいつもその一回で起きれてないんだった。歯を磨いて、仕度をする。
「もう食べながら行くから、バターロールでいいから一つ。」
「はい。」
「行ってきます!!悠、ダッシュで行くぞ!!」
「おばさん、お邪魔しました。行ってきます。」
「はい。行ってらっしゃい。」
そうして修二と悠は家を出た。