空に放たれた光のエネルギー弾は上空で一旦静止した。
その直後、それは爆発を起こして無数の光の矢となり、一斉にロイに向かって襲いかかってきた。
「うわっ!」
ロイは驚きの声を上げて、慌てて闇の障壁を創り上げた。
無数の光の矢がその障壁とぶつかった瞬間、次々と爆発していった。
「…何て事…」
ユミナは悔しそうに眉を寄せながら、剣をぎゅっと握り絞めた。
「…すごい。無傷だ…」
ロイは頭上にある無傷の障壁を驚きの眼差しで見つめながら、小さく息を吐いた。
マスター。貴方はジャビネス様と同じ力を手に入れているのです。これ位は出来て当然ですよ
「…ジャビネス様と同じ力?」
そうです。ジャビネス様は周りにある魔力を使って魔法を使う事が出来る唯一のソードメーカーでした。マスターも同様です
「なるほど…エリクシオンが言っていたのはこういう事だったのか…」
ロイは剣に向かって感心しながら、何度も頷いた。
エリクシオン…ですか。…あの方は可哀想です。何百年もあんな所に閉じ込められているのですから
「閉じ込められている…?」
そうです。でも、これでようやくあの方の辛い時間が終わりになります
「?」