「最終戦闘兵士?それは?何故、私が?」
「影が濃くなる、ということは光が強まるということだ。
我々もまた、何百年、何千年かけて、各国の文化に溶け込みながら、悪魔たちの台頭に抗すべく、世界に浸透してきた。
我々は組織ではない。
我々は古代より、神の血統を受け継いできた眷族なのであり、君もその血統を受け継ぐ者なのだ。
平時はよき住民として過ごし、いざ闇の台頭を見るならば、その血統の宿命により、最終戦闘兵士として、その姿を現す。」
「では敵が世界中に潜む中に、私たちの兄弟もまた世界中に?」
「その通り。ユダヤ人は土地を追われ世界に分散した。それは悪魔の浸透に対抗し、神の戦士としての戦いに備えたのだ。
そして我が眷族ヤマトはスメラミコトをお護りしながら、人類の調和を推し進める象徴たるミカドと、日本文化を数千年にわたり維持するため、ここミズホラ、すなわち瑞穂の国に、古代の王の名からとった『ニッポン』という名の国をうちたて、数千年にわたりミカドとヤマトを、維持してきたのだ。」