朝、一安のお婆ちゃんが誰かと話している声が聞こえてきた。
一安のお婆ちゃんは電話をしてる。
私は意識だけ起きたまま、お婆ちゃんの会話を聞いていた。
そして電話の相手が誰なのかは、すぐにわかった。
一安のお母さん。
お婆ちゃんからしたら、娘さんだ。
お婆ちゃんは、私達が家出している事など知らなかった。
だからその電話の内容は、私達を心配してくれていた。
もうこれ以上逃げ回っても仕方ない。
家に帰される。
私はまだ寝ている一安の手を握り、そのままもういちど眠った。
私達が起きると、お婆ちゃんは今日一安のお母さんが私達を迎えに来ると言った。
お婆ちゃんの言った通り夕方になると、一安のお母さんが私達を迎えに来た。
一安のお母さんは家出の理由を知らなかった。
だから、一安を怒ろうとした。
そんなお母さんに私は、事情を説明して謝った。
一安のお母さんは、私を少しだけ叱った後気持ちはわかると言ってくれた。
そんな話しをしていたら、いつの間にか外は暗くなっていた。
今日はこのまま皆で、お婆ちゃん家に泊まって、明日の朝帰る事になった。
勿論、明日私は自分の家に帰される。