ギャラクシーラリー16

フェイ  2009-03-17投稿
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クミは何だか泣きそうになってきた。

アユミさんは分かってくれたんだろうか…。

少し沈黙があった。

アユミは大きな目を一度つぶり、じっとクミを見つめる。

クミは採点を待つ生徒のようにドキドキする。

何て可愛いひとなんだろう…。
何故か全然関係ない事が頭に浮かんでは消える。

そしてアユミが口を開いた。

「言いたい事はよくわかったわ…。私は何をすればいいかな。それに二人では心細いから」
そう言ってアユミはケータイを取り出して電話をかけ始めた。

「あの…ありがとうございます。分かっていただけて嬉しいです」

クミはお礼を言って続けて聞く。関西訛りがある。

「誰にかけてるんですか?」
アユミはチラリとクミを見て答えた。

「ナミエさんよ」

クミはぎょっとした。

ナミエさんよって…。
あのナミエさん!?

超大物ミュージシャン、大先輩、一児の母…。

クミの頭の中がぐるぐる回る。

「あぁ、アユミです。えぇ、お久しぶりですですね。今、お時間大丈夫ですか?」

アユミは時々、クミの方を見て話している。

「クミちゃん発なんですけど、私達が世の中の為に何か出来る事はないか、という話をしたいんですが」

クミは感心した。

自分が30分かけて話した事をたった五秒で伝えるなんて…。

アユミは何度か返事をして電話を切った。

「ナミエさん何て…」

クミは恐る恐る聞いた。

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